改修前内観
改修前外観
徳島県美波町に建つ築80年の古民家をリノベーションし,サテライトオフィスの誘致の為のお試し利用や地域交流のための施設として再生するプロジェクト.同町を拠点とし、日本の地方活性化を試みる「株式会社あわえ」による、エリアリノベーション事業のひとつです.
「あわえ」と呼ばれる細い路地の奥に静かにたたずむこの家は,漁業・海運により発達した町の生活様式を色濃く残しています.改修は,そうした町や家が重ねてきた歴史を損ねることないまま, これからの新しい歴史が積み重ねられていく場所になることを目指しました.
床座の生活をベースとした畳敷きの床を掘り込み土間空間とすることで,椅子座のオフィスワークにも対応する天井高さを確保しました.その周りには、既存の構造体を活かした縁側を建物内外に連続するように設け、形式ばらない会議や食事、茶飲み話や飲み会の場など、様々な活動をサポートする設えとしています.
新しく生まれた土間をぐるりと囲む縁側が,町の人,外から訪れるサテライトオフィスの人々をつなぐ「縁」となることを目論んでいます.